白肌は病弱なイメージだったのが、いつの日からか透き通るような白肌が女性にとっては憧れ、
美人の象徴になってきています。
”色の白いは七難隠す”ということわざがあるように、
色の白い人は、他にいろいろな欠点(七難)があったとしても色が白いということで目立たなくなる、という意味から、
美意識の高い女性からすれば、顔かたちに多少のコンプレックスがあったとしてもそれを補って美しく見えるからではないでしょうか?
世の中では”美白”がもてはやされていますが、それでも色白がくすんできたり、シミが増えてくるのは、紫外線を浴びているから。
でも、紫外線を浴びたらすぐにシミができるということではなく、長い年月をかけて徐々に表面に現れてきます。
だから、今あるシミというのは、若いころに浴びた紫外線の影響ということになります。
最近では、将来の美白肌のために、さまざまな方法(紫外線対策、化粧品、食べ物)があります。
ここでは、美白になるための化粧品や食べものについて書いています。
美白化粧品は効きにくい?
若いころなら、新陳代謝が活発で、お肌のターンオーバーが正常なので、肌が黒くなっても時間が経てばもとにもどるものの、
30歳を過ぎてくると、なかなか戻らなかったり、いつの間にかシミとなって表れてきます。
そのころになってあわてて美白しようと、美白化粧品を使い始めることになりますが、
美白というと、肌全体を真っ白にしてくれるものだと思っていませんか?
そう思い込んでいるため、美白ケアしているのになかなか白くならないし、
ついには美白化粧品って効果が現れにくいんじゃないかって思っていませんか?
それは大きな誤解で、メラニンの生成を抑えるのが美白成分のはたらきであり、
シミのタイプによっては美白化粧品が効きにくいようです。
そもそもシミが表面に出てくるには、長い時間がかかっているわけで、それを消す、薄くするには相当な時間がかかるものです。
特に、年齢が上がるにつれ、お肌のターンオーバーの周期が乱れて遅くなっていますので、よけいに薄くならないと思ってしまいます。
むしろ、美白化粧品を使うことで、これ以上のシミを作らないということはできそうです。
美白化粧品の効果的に使うためには
一口にシミと言ってもいろいろなタイプがあります。
あなたのシミはどれに当てはまりますか?
①老人性色素斑
シミの中でも一番多いのがこのタイプ。
紫外線の影響でできるもので、頬骨のあたりにできやすい。
初めは薄い茶色から、だんだん濃くはっきりしてくるのが特徴。
②脂漏性角化症
シミからさらにイボのように盛り上がったもの。
イボの表面はポツポツとしていて、手の甲などに現れるシミもこれに当てはまる。
③雀卵斑(ソバカス)
小さいシミのこともいうが、たいていは遺伝的なもの。
早いと10代から表れ、小さく茶色いシミが鼻を中心に散らばるようにできるのが特徴。
色白の人に多い。
④炎症性色素沈着
ニキビ跡や傷跡が茶色くシミになって残ったもの。
⑤肝斑
女性ホルモンのバランスが崩れたときに頬骨のあたりにモヤがかかったように左右対称にできるのが特徴。
色は茶色や灰色など。
妊娠中やピルを服用した時や更年期の人に良く見られる。
⑥花弁状色素斑
海などで急激に日焼けした時に肩から背中にかけてできるシミのこと。
花びらのような形をしているのが特徴。
これらのタイプによっては、美白化粧品が効きにくかったりします。
例えば、①の老人性色素斑は、初期の段階であれば、美白化粧品の有効成分が効果を発揮して薄く目立たなくすることはできますが、
定着してしまった濃いシミには化粧品では簡単には消えないので、レーザー治療で消すという方法があります。
②の脂漏性角化症は、皮膚の状態そのものが変化しているので、美白化粧品では効きにくいのですが、
レーザー治療や、液体窒素による凍結療法で消せる場合がある。
③の雀卵斑(ソバカス)は遺伝的なものなので、美白化粧品では薄くなりません。
レーザー治療で、いったんはきれいに消えますが、遺伝的要素が強いと、再発することもあります。
④の炎症性色素沈着は一番美白化粧品の効果が期待できます。
特に、ビタミンC誘導体はニキビ跡を薄くする効果があると言われています。
また、ピーリングが即効性があり、消えることもありますが、場合によっては時間がかかることもあります。
⑤の肝斑も美白化粧品が効くタイプで、ピーリングや内服薬(トラネキサム酸)と併用するとより早く効果が現れます。
ただし、レーザー治療には不向きです。
⑥の花弁状色素斑は、美白化粧品では効かないので、レーザー治療するしかありません!
こうしてみてみると、美白化粧品を使っているのに、どうして自分のシミは薄くならないんだろう?という理由がわかってきます。
これからはタイプ別に対処してみるといいと思いますよ。
美白化粧品は予防のために一年中使う
美白化粧品を使う本当の意味は、シミを作らないこと、つまり「予防」です。
紫外線というのは毎日降り注いでいるため、
「夏になってから美白化粧品を使おう」、「日焼けしたら美白しなくちゃ!」、「シミが目立つから消したい!」では遅いんです!
肌内部のメラニンは1年中活動しているため、夏の間だけとか、日焼けしたからとか、
シミが目立つようになってからなどのケアだけでは不十分です。
だから毎日の美白ケアが必要です。
特に紫外線量が少なくなる冬に美白ケアを行うのがおススメです。
というのも、冬の間はメラニンの生産量が半分以下になるので、この時期こそ夏の間に増えてしまったメラニンを排出するチャンスだからです。
ただ、美白ケアもまず保湿が第一です。
冬は乾燥しやすいので、保湿をしっかり行ったうえでケアしていきます。
一般的な美白化粧品には、化粧水、乳液、美容液、クリーム、パック、ピーリングなどがありますが、
これらを全部そろえなくても、化粧水、美容液くらいでも十分だと思います。
さらに併用するなら、パックやピーリングもおススメです。
美白ケアにピーリングをプラスすることで、できてしまったメラニン色素をスムーズに排出してくれます。
特に年齢が進むにつれ、お肌のターンオーバーがどうしても遅くなってしまいますので、
ピーリングを行うことで、メラニンの排出のスピードを早めてくれます。
美白化粧品は暑い時期に特に使うことを想定して、比較的サラッとした軽い付け心地のものが多いようです。
たとえば女性誌などでもよく取り上げられているディセンシアのサエルがおすすめです。
毎日使うものですので、使い心地がいいものが一番ですが、もし保湿が心配なら、クリームなどを足してみるとよいでしょう!
ここまで美白のスキンケアについて書いてきましたが、
メイクするときのファンデーションはパウダータイプのものを使用します。
日焼け止めを塗った後、パウダーファンデーションを重ねることで、
パウダーが紫外線散乱剤と似ているため紫外線防止効果が高まります。
日焼け止めを塗ったからと安心していると、塗りムラがある場合はシミができやすくなりますので、
パウダーファンデーションでカバーするとよりシミを防ぐことになります。
シミは外側だけでなく内側からのケアも大事
美白ケア、シミ対策というのは、何も外側(肌)だけではありません。
体の内側(食べるもの)からもケアすることが大事です。
よくシミ予防にいいと言われているのは、ビタミンCです。
ビタミンCはメラニンの沈着を抑え、メラニン色素を還元してシミを薄くする作用がありますが、
間違った摂り方をするとかえってシミを増やす原因になってしまいます。
例えば、ビタミンCを多く含む食材の中で朝食べてはいけいないものがあります。
ソラレンという成分を含んでいる場合は、紫外線を吸収しやすい状態にしてしまいます。
しかも食べてから約2時間程度で体に吸収されますので、朝出かける前に食べるのは避けた方がいいです。
ちなみに、レモンやオレンジ、グレープフルーツ、ライム、キウイなどのフルーツや、
パセリ、キュウリ、セロリなどのことです。
他に美白やシミ対策に効果的だと言われている食材を挙げてみます。
ビタミンCだけでなく、新陳代謝を促し、シミを排出してくれるビタミンAも一緒に摂ることをおススメします。
トマト、ブロッコリー、かぼちゃ、ニンジン、ホウレンソウ、小松菜、アセロラ、イチゴ、柿、豆腐、豆乳、納豆などです。
ビタミンCは体内に蓄えておくことはできないため、毎日の摂取を心がけます。
ビタミンAは体内に蓄積されやすいので、これらをバランスよく摂るとよいでしょう!
美白ケアのまとめ
美白ケアというのは体の内側からと外側からのケアが必要です。
また、紫外線は毎日降り注いでいるため、美白ケアも365日必要です。
まず、外出する際は特に紫外線対策をしっかりして、肌を紫外線に当たらないように工夫します。
美白ケアというのは紫外線に当たってしまってからケアするのではなく、日ごろから予防する意味で、
美白化粧品を使って、保湿をしっかり行ってからケアしていきます。
外側のケアで使うものは、ノンケミカルの日焼け止めと、美白化粧水と美容液、パックやピーリングを併用すること。
内側からのケアではビタミンCとビタミンAを多く含む食材をバランスよく摂ることです。
ただし、柑橘系のフルーツにはソラレンという紫外線を吸収する成分が含まれているため、
朝食べるのは注意が必要です。