器質性便秘と機能性便秘
便秘のタイプには、大きく分けて原因のはっきりしている便秘「器質性便秘」と、
原因のはっきりしていない便秘「機能性便秘」があります。
器質性便秘とは
「器質性便秘」は、先にも紹介したように、腸に関する病気(痔、がん、腫瘍など)が原因で起こる便秘のことで、
それらの症状に合わせた治療ができますので、きちんと病院で治療されることをおすすめします。
自分でできることとしては
最近では、乳酸菌を摂ることで腸内環境をよくし、免疫力アップにつながり、それらの病気の予防効果が期待できることがわかっています。
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機能性便秘とは
そして問題のない便秘として、「機能性便秘」は、排便機能の障害によって起こる便秘のことで、
さらに「一過性便秘」と「常習性便秘」に分けられます。
一過性便秘
「一過性便秘」というのは、緊張やストレス、たとえば旅行や環境の変化から起きたり、
または食物繊維や水分不足で起きる一時的なものなのであまり心配はいりません。
常習性便秘
「常習性便秘」というのは、生活習慣や食生活が原因として発症する便秘、その中でも慢性化したものをいいます。
これはさらに細かく3タイプ(弛緩性便秘、けいれん性便秘、直腸性便秘)に分かれます。
「弛緩性便秘」は、女性や高齢者に多く、特に高齢者は食事量や食物繊維の不足、運動不足であることがあげられます。
女性は妊娠中など、腹筋力の低下により、腸管の刺激や腸の蠕動運動の低下で、便が硬くなり、便意があるのにお腹が張ってしまう状態です。
「けいれん性便秘」は、主に精神的ストレスや疲れ、自律神経失調により大腸が過度にけいれん性の収縮をしてしまい、
過敏性腸症候群とも言われています。
腹痛や腹部の不快感を伴い、便秘だけでなく、下痢が長く続いたり、便秘と下痢を交互に繰り返す、これも病気のいちカテゴリに入るんです。
「直腸性便秘」は、多忙、環境の変化、不規則な生活により便意があるのに我慢してしまったり、下剤や浣腸の連用により起こります。
便が直腸(便が外に出る手前の場所)まで運ばれているにもかかわず、便意を生じなくなります。
大腸内にとどまる時間が長くなるため、水分が吸収され便が硬くなり、ますます排便しづらくなってしまいます。
ただ、これらも放っておくと重症になる場合もありますので、便秘だからと言って決して侮れないのですね。