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便秘解消のための運動やマッサージについて
もう3日以上もお通じがない!
便が硬すぎてなかなかスムーズに出てくれない!
便秘の解消にはまず食事の見直しですが、それ以外では運動がいいと言われています。
確かに家の中でゴロゴロしているよりは、体を動かして、筋力(腹筋)をつければ、腸の運動が活発になり、
お通じもスムーズになります。
かといって、運動嫌いな方は面倒だったり、長続きしなかったりします。
そこで、意外と効果的なのがマッサージです。
マッサージなら運動嫌いの方でも簡単にできると思いますし、
お腹や腰をマッサージすると、直接大腸への刺激となって、腸の蠕動運動が促されることになります。
便秘が習慣化されてしまうと、そもそも腸全体に便を出そうという力も弱く、さらに蠕動運動が低下しています。
大腸ではどんどん便の水分が摂られ、便はますます固くなり、腸に詰まっている状態に!
もしくは出たとしても、カチコチの石ころのような塊、あるいはウサギの糞のようなコロコロ便になってしまいます。
これを無理やり出した結果、切れ痔やイボ痔の原因になり、それが続くとお尻が痛いから便を出したくないという悪循環に陥ることも!
こうなると、いくら便秘に効くという食事をしたとしても解決できない場合もあるのも当然です!
だから、そのような場合はお腹や腰(腸全体)をマッサージしてしまうのが手っ取り早い方法です!
ここでは、運動やマッサージなどを中心とした便秘の解消に役立つ方法などをいくつかご紹介したいと思います。
①腹筋運動(エクササイズ)
②ウォーキング
③ストレッチ
④ヨガ
⑤腸もみ
⑥ツボ
⑦うつぶせ寝
便秘の解消に!シンプルな腹筋運動
便秘の中でも一番多いのが、女性や高齢者に見られる弛緩性便秘です。
これは、運動不足などにより、腹筋の筋力が低下していることで、腸の蠕動運動のはたらきが弱く、
排便がスムーズに行われなくなることだと前にも記してあります。
排便をスムーズに行うには、この腹筋力を鍛えることが先決です。
そこで、手っ取り早いのは、シンプルな腹筋運動です。
腹筋運動にはお腹全体に筋力をつけるものと、下腹の筋力をつけるものとがあります。
オーソドックスな腹筋運動
①仰向けに寝て、ひざを立てます(腰を痛めないために、下にヨガマットなどを敷いておきます)
②両手を頭の後ろに組んで、ゆっくりと上半身を起こします。
③体を起こすとき、体を戻すとき、腹筋を意識してゆっくりと行います。(回数にこだわらず、ゆっくりとすることが大切)
④無理のない範囲で、20回くらいまでを目安に2セットくらい。(朝の排せつタイムや、お風呂上りがおすすめ)
下腹を意識した腹筋運動
①仰向けに寝て、ひざを立てます。
②おへその下あたりに手を置いて、または腰に手を当てて、両足を床から少しだけ浮かせます。
③5~10秒くらいその状態をキープし、これを10回くらい繰り返します。
これを毎日の習慣にすることで、適度に血流をアップし、胃腸のはたらきを高めるので、便秘の解消にもつながっていきます。
腸の蠕動運動を活発にするなら!手軽にできるウォーキング
腹筋運動と同じく、手軽にできるのがウォーキングです。
ウォーキングは体力のない高齢者や女性、運動嫌いの方でも、さほどつらい運動でもなく、続けることで運動不足も解消され、
お通じを出すために必要な大腸のはたらきを促す筋力もアップすることができます。
また、ウォーキングは外に出てする運動なので、ストレスの軽減にもなり、自律神経の乱れを整えてくれるため、
ストレスによる便秘などにも効果的です。
毎日できる範囲で歩くようにします。
できるだけ乗り物に乗らない、1駅分歩くとか、エスカレーターやエレベーターを使わず、階段を使うとか。
早歩きではなく、歩幅を広げ、ゆっくり深呼吸しながら、お腹を意識して姿勢を正す感じで歩きます。
さらに腕を90度に曲げ、大きく振ると自然と骨盤が動くので、腸の蠕動運動を活発にし、
スムーズな排便が期待できます。
さらに水分補給もかねて、ウォーキングする前に水分を摂ること。
また、脂肪燃焼にはコーヒーをウォーキングする前に飲むといいと言われています。
手軽で簡単ストレッチで美腸に!
ストレッチも手軽で簡単にできる方法です。
ストレッチとは、伸縮するという意味で、体を伸ばしたりしてリラックスすることで、体の機能を目覚めさせます。
よく、準備運動や運動後のケアに行ったりします。
無理なストレッチは体を痛めてしまいますので、出来る範囲でやってみましょう!
股関節のストレッチ
①ヨガマットなどを敷き、仰向けになります。
②右肩に膝をかかえゆっくり息を吐きながら、太ももをお腹に引き寄せてそのままキープします。
③左手で右ひざをつかみゆっくり息を吐きながらひざを左側に倒しそのままキープします。
④元の位置に戻り、反対側も同じような動作をします。
⑤無理のない程度に左右5回ぐらいを目安に繰り返します。
ここでは股関節のストレッチをご紹介しましたが、これをすることで、腸にたまったガスを出しやすくします。
また、骨盤の血流がアップし、冷えやむくみの改善とともに、
腸の蠕動運動を促すことにつながり、お通じがスムーズになります。
女性に人気!ヨガで便秘解消!
今、女性の間でヨガが人気になっています。
というのも、ヨガで便秘を簡単に解消できるからです。
ヨガは筋力をつける運動やエクササイズとは違い、ゆっくりとした深い呼吸をしながらヨガのポーズをとることで、
副交感神経を刺激し、腸の蠕動運動を活発にさせます。
また、自律神経のバランスを整えることから、ストレス性や痙攣性の便秘にも効果があると注目を浴びています。
ヨガのポーズはいろいろなパターンがありますが、
その中でも便秘に効くと言われているものをご紹介します。
コブラのポーズ
①うつぶせになり、胸の横に手を置く
②脇は締めて両足を閉じる(全身が一直線に伸びているイメージをもつ)
③手のひらで床を押すようにして背筋を伸ばす(ゆっくりと上半身を後ろにそらしていく)
④45度ほど上体が持ち上がったら一時静止し、2,3回呼吸する
⑤さらに手のひらで床を押し、上体が完全に立つまでそらします
(恥骨を由佳に押し付けるイメージと、頭の先が天井に引っ張られているようなイメージをもつ)
⑥そのまま深く5回ほど呼吸する
仰向けすわりのポーズ
①仰向けになり、手のひらを上に向けて両腕を広げる。
②肩甲骨を少し内側に入れる感じで、ゆっくりと深い呼吸(腹式呼吸)を5回行う。
③起き上がるときは、ひじや手で支えながらゆっくりと体を起こしていく。
ねじりのポーズ
①両足を伸ばして座り、左のひざを体にひきつけ、足先を右太ももの向こう側に置き、かかとから指先まで床にしっかりつける。
②息を吸いながら左手を上へ伸ばし、お尻の後ろへおろす。息を吸いながら右手を上に伸ばし、二の腕を立てひざとクロスさせる。
③おへそ、胸、肩、顔を左に向け、体をねじる。あごは肩と同じラインまでひきつけ、右足のつま先は天井に向け、かかとを立てる。
息を吸いながら背骨を伸ばし、息を吐きながら背骨をねじる。
④一気に背中の力を緩め、額をひざの上に置いて呼吸を整える。
⑤反対側も同じように繰り返す。
ヨガは誰にでも簡単にでき、体のあらゆる不調を整えてくれるので生活に取り入れるといいでしょう!
話題の腸マッサージ(腸もみ)でスッキリ
ここでは最近の便秘の解消法で簡単にできる、話題の腸マッサージ(腸もみ)のやり方について説明します。
腸もみは便秘で悩んでいる人はもちろん、女性にありがちな下腹のポッコリ対策やダイエット、痩せやすい体質にもしてくれます!
まずは基本ポイントから
・1日1分からでOK
・時間帯は食間がベスト(腸が活発な食後は避ける)
・だいたい2週間は続けてみる
・腸の状態が確認できるくらいの薄着、直接肌の上からでもOK
・妊娠中はNG、生理前はOK
腸もみマッサージのやり方
まずは仰向けに寝てひざを立てます。
小腸のマッサージは、おへそから約3センチ左横からUの字を描くようにやさしく腸をほぐすようなイメージで。
硬く感じるところは便が詰まっていたり、ガスが溜まっている証拠なので、柔らかく感じるまで念入りにマッサージします。
指使いは、両手の3本の指(人差し指、中指、薬指)を重ねて、指の腹で指圧するように、優しくゆっくり押すのがポイントです。
次に大腸のマッサージですが、右の骨盤の内側から右の肋骨の下、左の肋骨の下、左の骨盤の内側という、
いわゆる時計回りにマッサージしていきます。
ちょうど、便の通る方向と同じなので、ここを優しくマッサージすると、大腸の蠕動運動が促されます。
小腸よりも強めにマッサージするのがポイントで、少しでも硬いところがあると便やガスが詰まっているので、
少しずつほぐして流してあげるイメージでマッサージします。
最後にS字結腸のマッサージ。
S字結腸は大腸の中でもできた便を排出するまでためておく所で、ここも詰まっていると排便しづらくなります。
左の骨盤の内側にありますが、Sの字を描くように恥骨に向かって強めに圧力をかけると便意を感じたりします。
トイレで排便するときに行うと、腸が刺激されて排便がスムーズに。
腸もみは、リラックスしているとき、トイレ、お風呂、寝る前に1日1分程度のほぐし方で十分です。
便秘に効くツボ教えます!
薬で便通をよくするのが西洋医学ですが、東洋医学では、便秘の解消や改善にはツボを刺激するという考え方があります。
ここでは便秘に効くと言われているツボをいくつかご紹介しますので、実践してみてください。
手のツボ
・合谷(ごうこく)
親指と人差し指の付け根の骨が交わるところの内側。
・神門(しんもん)
手首の関節部分の小指側、骨と筋のくぼんだところ。
足のツボ
・三陰交(さんいんこう)
くるぶしから指4本分上で、すねの骨の後ろのくぼんだところ。
・足三里(あしさんり)
ひざから指4本分下で、すねの外側にあるふくらみのヘリの部分。
お腹のツボ
・天枢(てんすう)
おへそから指3本分外側、左右にある。
・大巨(だいこ)
天枢(てんすう)から指3本分下のところで、左右にある。
背中のツボ
・便秘点(べんぴてん)
肋骨の一番下から指2本分下で、背骨から指4本分のところで、左右にある。
・大腸愈(だいちょうゆ)
腰骨の高さで背骨から指2本分外側で、左右にある。
これらのツボをグリグリと押してみたり、こねるようにマッサージしてみたり、
背中のツボに関しては腰を左右にひねったり、寝たままの姿勢でツボにこぶしを当てて左右に動かしてみます。
1か所につき、3~5回くらい、ゆっくりともみほぐすように押します。
テレビを見ながら、トイレに入りながら、いつでもどこでも気が付いた時にできるので、試してみてください。
もっと簡単な便秘予防!うつぶせ寝で腸を若返らせる!
うつ伏せに寝るのは、息苦しかったりしてあまり長く寝られないものですよね。
それに赤ちゃんの場合は体に良くないイメージもあります。
でも、実はこのうつ伏せの状態こそ、便秘にはもってこいの効果をもたらしてくれるんです!
人間の腸は(特に小腸)長く、複雑な形で体の中に入っています。
食べ物が胃の中に入り、この複雑で長い小腸の中で栄養を吸収し、余分なものは老廃物(便)として、
大腸に送られ、そして直腸を通り肛門から排出されます。
腸もみというマッサージ法も紹介しましたが、通常のマッサージではなかなか刺激しづらいというなら、
このうつぶせ寝を試してみてください!
うつ伏せになると、ちょうどお腹が押されて、小腸全体がまんべんなく刺激されるんです!
小腸は、複雑に入り組んでいるので、蠕動運動が弱まっただけですぐに便が詰まってしまいます。
運動やマッサージするよりももっと簡単に、1日たったの10分うつ伏せに寝るだけ!
さらに、その状態のまま左右にゴロゴロと寝転がるだけ!
これだけで、小腸がまんべんなく刺激を受け、動かされます。
さらに大腸の蠕動運動も促進してくれます。
お腹にガスが溜まって苦しい方もこれで簡単にガス抜きができますよ!
そして腸が若返り、なんといっても便秘の改善に役立ちます!
まとめ
便秘は筋力(腹筋力)の低下によって腸の蠕動運動が弱まっている場合もあります。
なので、適度な運動をすることは必要です。
腹筋やストレッチ、ヨガなど、簡単にできるもので構いません!
とにかく、腹筋を意識して腸の蠕動運動を活発にできれば、便をスムーズに押し出すことができます。
運動嫌いの方には、ツボやマッサージもおススメです。
便秘に効くと言われているツボを押してみたり、その周辺をマッサージすることで腸を刺激して、
便意を感じるようになります。
そして何より簡単なのはうつぶせ寝です。
うつぶせ寝なら、左右にゴロゴロと寝転がるだけで、お腹に溜まったガスを抜くことができ、
腸の蠕動運動を促すことができますよ!