糖質制限食の危険と問題点 食べていいもの、食べてはいけないもの

最近は、糖質制限についていろいろ話題になっていますが、
その反論として、糖質制限食は危険とも言われています。

糖質制限食とダイエット

「糖質制限食を続けると死亡率が上がる?」
「糖質を摂らないと筋肉量が減る?」
「高タンパク・高脂質の食事で病気になる?」
「ずっと続けても安全?」
「リバウンドの可能性が高い?」

日本人は糖質過多になりやすく、欧米人と比べるとインスリンの分泌量が少ないので、
糖質の量を抑えることがメタボや糖尿病など、体にいいと言われています。

糖質制限食とは、米、麦、芋や砂糖などをなるべく摂らないようにする方法です。
代わりに肉や魚、卵などのタンパク質や脂質は食べられるから、結果的におかずをたくさん食べることになるので、
栄養バランス的にも良くなります。

糖質を全く摂らないというのではなく、あくまでもバランスが大切です。
糖質過多にならないために、糖質をうまくコントロールしたいものです。

江部先生が推奨するのは、1日の糖質量が約60gとやや厳しい糖質制限ですが、
山田先生のように、1食あたりの糖質量を20~40g、間食10gのトータル130gまでという緩やかな糖質制限なら続けやすいですし、
健康維持やダイエットには向いています。

ちなみに糖質制限食が向いていない人がいます。
第一人者である江部先生によると、糖質制限食を行う場合の注意点として、
経口血糖降下剤内服やインスリン注射をしている人は低血糖を発作を起こす可能性があります。
また、肝硬変の人、活動性膵炎の人、長鎖脂肪酸代謝異常症の人は糖質制限食はしないでください。
さらに、腎障害の場合は、eGTRが60ml/分以上あればOKですが、それ未満の場合は医師と相談してくださいと記されています。

糖質過多にならないための糖質コントロール

糖質制限食とは、主食に代表される、米、麦、いもなどに含まれている糖質をなるべく摂らないで、
その代わりに肉や魚や卵などのタンパク質や脂質を多く含むおかずをしっかり食べるという食事療法で、
もともとは糖尿病の治療食として始まったものです。

ごはん

今までのカロリー計算などを気にせずに、満腹になるまで食べれるので簡単に実行できるうえ、
糖質をカットすることで、体重が減ります。

糖尿病やその予備軍、内臓脂肪や、お腹周りの皮下脂肪がある人は、糖質オーバーの食生活をしているのは事実です。

糖質を摂り過ぎると生活習慣病になるだけでなく、集中力の低下、記憶力の低下などから、
うつ病や認知症も招くことがわかってきています。
最近では、アトピーや花粉症などのアレルギー症状にも関連しているということもわかってきています。

痩せたい人、健康になりたい方こそ、糖質制限やコントロールは必要です!

最近は、糖質を意識した食品や飲料が販売されるようになってきたので、
以前より簡単に糖質オフすることができるようになりました。

ぜひ、ご参考になさってみてくださいね。

糖質制限で食べてOKな食材

糖質制限で食べてOKな食材は、タンパク質を中心としたものです。

お肉

肉は糖質が少ないので、牛・豚・鶏のどれでもOK。
ダイエットには低カロリーの鶏のささみや胸肉をチョイスしがちですが、脂身のあるお肉を食べても構いませんが、
脂質が多いお肉ばかり食べているとダイエットにはなりません!

肉と同じように魚もOKですが、魚の場合は、刺身、焼き魚、干物で食べるようにします。
煮魚は砂糖を使って煮込むので不向きです。
魚の脂は血液をサラサラにしたり、コレステロールを抑制してくれたり、アレルギー反応を抑えたり、
脳の働きを活発にするので、むしろ積極的に摂りたいものです。

たまご

卵はコレステロールを気にしている方もいると思いますが、
最近の結果では、卵をたくさん食べてもコレステロールや動脈硬化などには関係のないことがわかっています。
1個当たり糖質が約0.2gと非常に少ないうえ、人間の体に必要なタンパク質などの栄養素を豊富に含んでいるので、
料理に活用したいものです。

キノコ類は糖質も少なく、カロリーも低いのと、食物繊維も豊富で便秘やダイエットに向いています。
食べごたえもあるので、積極的に摂りいれたい食材です。

ブロッコリー

野菜は、ヘルシーだからたくさん食べても良いと思われがちですが、
種類によっては糖質が高いものがあるので、要注意です。
基本的に糖質の少ない野菜は、
葉物野菜(レタス、キャベツ、ホウレンソウ、小松菜、春菊、セリ、モロヘイヤ、水菜、白菜、青梗菜など)と、
ブロッコリー、カリフラワー、ニラ、大根、カブ、アスパラ(ホワイト、グリーン)、たけのこ、さやいんげん、枝豆、
ナス、モヤシ、オクラ、セロリ、キュウリ、ピーマン(緑)、ショウガ、パセリ、ミョウガなどです。

アボカド

アボカドは栄養素が豊富で、良質な脂肪酸がたっぷり含まれているのに糖質が100gあたり約0.9gと低いため、
脂肪燃焼効果、デトックス効果、美容効果、老化の予防(アンチエイジング)が期待できおススメの食材です。

豆腐

大豆や豆腐、おから、湯葉などの大豆製品もおススメ。
特に、豆腐には、タンパク質やカルシウムが豊富で、低カロリー、脂肪燃焼効果などダイエット食としても向いています。
また、大豆に含まれるイソフラボンは女性ホルモンに似た作用があるので、女性は積極的に摂りたいものです。

海藻類の中では、わかめ、寒天、もずく、ところてんがおススメです。
野菜に比べ、食物繊維もたっぷり、ビタミン、ミネラルも豊富でバランスよく摂りたいところです。

こんにゃく、しらたきはお米や麺などの主食の代用になります。
低カロリーで、食物繊維が豊富なので、お通じをよくしてくれます。

調味料では、しょうゆ、塩、酢で味付けするのが一番です。
焼肉や焼き鳥はタレよりも塩を選びましょう!

ココナッツオイル

意外なところでマヨネーズは原材料が卵と油と酢なので、糖質が少ないので糖質制限ダイエットには向いています。
油脂は糖質を含まないので、調理に使う油やバターもOKですが、
できればオリーブオイルやココナッツオイルなど良質な油を摂るようにしましょう!

砂糖はNGですが、エリスリトールやラカントなどのカロリー0の甘味料ならOKです。
生クリームもカロリー0の甘味料を使って工夫次第では食べられます。

赤ワイン

お酒、アルコールに関しては、焼酎やウィスキーなどの蒸留酒や、赤ワイン(デザートワインは除く)、
糖質0のアルコール飲料のものならOKです。

糖質制限で食べるのがNGな食材

糖質制限で食べるのがNGな食材は、糖質を多く含む炭水化物や甘いものです。

炭水化物の中でも主食となるご飯(特に白米は一膳150g中に約55gの糖質が含まれています)や、
パン(食パン6枚切り1枚が約20~30g)、麺類(うどん、そば、中華麺、パスタも糖質の割合が高いです)は要注意です。
どうしても食べたい場合は、量を減らすなど工夫が必要です。

パン

朝食代わりにシリアルがはやっていますが、とうもろこしや小麦、米が主原料のシリアル食品には糖質が多いです。
コーンフレークはもちろんのこと、グラノーラなどはドライフルーツも含まれているため、糖質は高めです。
どうしても食べたい場合は、食物繊維が豊富なオールブランがおススメです。

カレーの材料

また、小麦粉を使った食品も要注意です。
例えば、餃子の皮、ピザの生地、お好み焼き、市販のカレーやシチューのルウなども小麦粉をたくさん使っています。
特にカレーやシチューはメニュー的にも、糖質の多いじゃがいも、ニンジン、玉ねぎを使い、ライスもついてくるので、
糖質制限には向いていません!

野菜は食べていいだろうと思われがちですが、糖質の多い野菜もたくさんあります。
特に、イモ類(じゃがいも、さつまいも、さといも)と糖質が高いです。
これらを原料としたデンプンを多く含む春雨、くずきり、ちくわやはんぺんといった練り物(魚のすり身と砂糖を使用しているので)も避けます。

野菜で最も糖質が高いのはトウモロコシ、そしてカボチャです。
甘みを感じる野菜は糖質が高めで、他にも、玉ねぎ、レンコン、ソラマメ、ユリ根などは糖質が多いです。

イモ類、根菜類は糖質が多いと覚えておきましょう!

バナナ

果物はアボカド以外は糖質が多いです。
特にバナナはダイエットで食べているかもしれませんが、1本で約30gの糖質が含まれています。
また、ドライフルーツも水分が抜けている分、糖質が多くなっているので注意します。(生の果物の約10倍)

調味料に関しては、砂糖、みりん、ケチャップ、ソース、ドレッシングが糖質が多いです。
特にトマトケチャップは、トマトジュースの約10倍の糖質を含んでいます。
ノンオイルドレッシングは油を使わない分、味にコクを出すために糖分を多く使用しています。

飲料は、ジュース(野菜ジュースも含む)は基本的にNGです。
お酒やアルコールは、日本酒、ビール、白ワイン(辛口はOK)、サワーやカクテルなどは糖質が多く含まれています。

糖質制限食は危険なのか?まとめ

まとめ

糖質制限食は、インスリンの注射や血糖を下げる薬を飲んでいる方、活動性膵炎、肝硬変、腎障害のある方は適用できません!

それ以外の、糖尿病予備軍の方や、メタボが気になる方、40代を超えてなかなか痩せないという方には、
生活習慣病予防のためにも、糖質制限食はおススメです。

米、麦、芋などを制限、コントロールするだけで、簡単に体重を減らすことができます。
ただ、目標を達成したからと言って、すぐに普通の食事を摂ったり、炭水化物を摂り過ぎてしまうと
一気にリバウンドしかねませんので、緩やかに続けていくことが望ましいです。

何が何でも糖質をカットするのではなく、バランスよく、糖質をコントロールするのが長く続けるコツです。
1食あたりの糖質量を20~40g、間食10gのトータル130gまでという緩やかな糖質制限がおススメです。

今では、糖質オフの食品がいろいろ販売されていますので、それらを上手に利用するとよいでしょう。